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たとえば海外旅行へいった人の記念写真。 その背景にこっそりわが社のユニットハウスが映っている…。 私がここで働き続ける理由は、そんなひそかな夢があるからです。 いまはまだ、ユニットハウスの活用価値は世の中にさほど伝わっていないけど、三協フロンテアも、まだまだ無名の会社だけど、いつか世界にでていくメーカーになってほしい。いや、したい。 そこに、自分が深く関わりたいと思っています。
正直言うと、ここは第三希望の会社でした。 第一、第二希望は、誰もがその名を知るハウスメーカーの設計・開発職。 残念ながら、落ちました。でもかまわなかったです。「ゴミを出さない建築」はきっとこれから大きく伸びていくだろう、そんな予感と期待があったので。
私が所属する構造部門には、大きくふたつの仕事があります。 ひとつは、ユニットハウスの軽量化や強化など、 製品スペックの改良や新構造を開発していく仕事。 そしてもうひとつが、営業さんが受注してくる各案件ごとに その地盤に建てて大丈夫か?安全性は?と構造計算と設計を行い、 都道府県の窓口に、確認申請を行っていく仕事です。
ユニットハウスは「移動建築」である分、 雪深い地域の建設事務所として活用される日もあれば、 地震がおきたあとの地盤の弱い土地で仮設住宅として活用される日もある。 加えて、世の中の建築において、まだまだ一般的ではない。 だから確認申請は、現場次第では、たいへんなこともあります。 数値的には建築基準法をきちんとクリアしていても、 申請窓口の担当者さんの頭の中には 「ユニット=だいじょうぶ?」という 固定概念があるケースがあります。(ほんとは安全なのに!)
以前、東京・お台場のビルの屋上で使いたい、というオファーがありました。
ビアガーデンを開く。そのカウンターとして利用したいというニーズです。
高さがあるので、風と建物の強度が問題になりました。足げなく担当者のもとへ通い、まずは顔を覚えてもらいました。
私という人間の信頼が、ユニットハウスの、会社の信頼につながるわけですから。
提出したプラン、図面、構造計算の懸念点を指摘して頂いて、対応策を提出する。
さらに納期やコストなどの条件も考慮しつつ、ときには実物を見て納得していただく。
そんなやりとりを、何度も行いながら、ユニットハウスは晴れてビルの屋上に建ちました。
やりきった、というより、ほっとする気持ちでいっぱいでした。
営業さんがせっかくもってきてくれた仕事です。そのリレーのバトンを私が落とすわけにはいきません。
(もちろん、建築的にできないことはできないとはっきり伝える。施工後の品質と絶対の安全を保証するのも、私の使命)
ユニットハウスがもっともっと世の中に普及していけば、いまより確認申請もスムーズになっていくと思います。
これが既に一般的であれば、仕事もさっと終わるでしょう。
でも待てよ、そこにヤリガイはあるのかな?まだまだ一般的でないからこその、たくさんの壁。
その壁を超えるたびに、私も、会社も、ユニットハウスも、ちょっとずつ、ちょっとずつ、成長しているような気も…
とにかくいまは、ひとつひとつの案件で知識と技術を磨く時期です。
ゆくゆくは、ユニットハウスの軽量化と強化という矛盾するふたつの要素を両立する開発を手がけたいという想いもあります。
「これ大丈夫なの?」とびっくりされるくらいの新構造を。
「そう言うと思いましたよ。でもほら…」と胸をはって証明できる開発を。
そんな非常識なのができたらまた、申請がたいへんになるんでしょうけど(笑)


